「日本型排外主義」

日本型の排外主義運動はいかにして発生し、なぜ在日コリアンを標的とするのか?

「不満」 や 「不安」 による説明を超えて、謎の多い実態に社会学からのアプローチで迫る。著者による在特会への直接調査と海外での膨大な極右・移民研究の蓄積をふまえ、知られざる全貌を鋭く捉えた画期的成果。

 

書籍の目次

プロローグ

序 章 日本型排外主義をめぐる問い

     1 排外主義運動の勃興

     2 誰が排外主義運動に馳せ参じるのか

     3 なぜ排外主義運動に馳せ参じるのか

     4 在日コリアンと 「在日特権」 をめぐる問い

     5 「正常な病理」 から 「病理的な正常」 へ ―― 事態の解明に向けて

1章 誰がなぜ極右を支持するのか

      ―― 支持者像と支持の論理

     1 西欧における極右研究の蓄積

     2 なぜ極右は発生するのか ―― 先行研究の整理

     3 誰がなぜ極右を支持するのか ―― 経験的研究による検証

     4 極右政党研究の 「ノーマル化」 とその先へ

2章 不満・不安で排外主義運動を説明できるのか

     1 社会運動研究における不満・不安の位置づけ

     2 大衆社会論と排外主義運動

     3 競合論と排外主義運動

     4 代替的な説明図式

     5 排外主義運動のリアルな把握に向けて

3章 活動家の政治的社会化とイデオロギー形成

     1 活動家の多様性とミクロ動員過程

     2 イデオロギーと政治的社会化 ―― 緩やかな説明変数と被説明変数

     3 政治的社会化の過程

     4 排外主義を受容する土壌

4章 排外主義運動への誘引

      ―― なぜ 「在日特権」 フレームに共鳴するのか

     1 構築される不満 ―― 問題の所在

     2 運動と個人のフレーム調整

     3 活動家の語りにみるフレーム調整過程

     4 「在日特権」 フレームの共鳴板

     5 排外主義運動との運命の出会い

5章 インターネットと資源動員

      ―― なぜ在特会は動員に成功したのか

     1 インターネットと排外主義運動

     2 インターネットと動員構造の変容

     3 排外主義運動へのミクロ動員過程

     4 資源動員をめぐる後発効果

6章 排外主義運動と政治

      ―― 右派論壇の変容と排外主義運動との連続性をめぐって

     1 ミクロ動員から政治的機会構造へ

     2 言説の機会構造 ―― 分析視点

     3 言説の機会構造と排外主義運動の関連

     4 ネットカルチャーと排外主義運動

     5 右派論壇の鬼子としての排外主義運動

7章 国を滅ぼす参政権?

      ―― 外国人参政権問題の安全保障化

     1 外国人参政権問題をめぐる日本的特殊性 ―― 問題の所在

     2 デニズンの権利と安全保障化をめぐる日本的特質

     3 外国人参政権問題の日本的展開

     4 外国人参政権をめぐる脱安全保障化

8章 東アジア地政学と日本型排外主義

      ―― なぜ在日コリアンが標的となるのか

     1 東アジア地政学と在日コリアン ―― 問題の所在

     2 分析枠組み ―― 民族化国家としての戦後日本

     3 二者関係によって何が進むのか ―― 在日コリアンの変遷と地方市民権

     4 本質主義と外国人排斥の正当化

     5 日本型排外主義を生み出すもの

エピローグ

補 遺 調査とデータについて